tanojinの日記

昔は毎日書いていました。今後は不定期更新です。アフィリエイトをするつもりはありません。

心が真っ黒になった時

時々何もかもが嫌になることがある。「心の中が真っ黒」と自分は表現しているが(痛々しい)、これが中々厄介でずっと纏わりついてくる。

そんな時はゲームしても気分が晴れることはないので(やらないとは言ってない)、何か読むようにしている。新しい作品に手を出すのではなく、一度読んだ作品を読み返す。先の展開が分かっているからワクワクは無いが、ストレスも無い。

今日も見事に気分が沈んだので、ゲーム後に一冊読むことにした。浅野いにお「世界の終わりと夜明け前」だ。

浅野いにお初の短編集で2008年出版。数年前に購入して読んではいたが、全体的にぼんやりとしか覚えていなかった。「鼻毛が出た上司に怒られ、猫に餌をやる」という場面がどこに出てきたか探してしまった。(正しくはソラニンの場面)改めて読み直して、読後に少し心が晴れた。

浅野いにおの作品は厭世的な自分にはぴったりの世界観なのだが、だいたい最後に救いが入るので少しだけ元気になれる。短編「夜明け前」でも、自殺しようとする女の子が登場するが、最後は「おはようございます」と締めてくれる。どれだけ世界を嫌いでも、良いとこを見つけてくれる。それが心を救ってくれる。

登場人物にはたいてい「恋人がいる」ってアドバンテージがあるけどな! 親密な相手がいる/いないで厭世的な気分の持続性も変わるぞ。

 

その時その時で読みたい作品も変わるし、映画やドラマに逃げることもあるが、とりあえず自分を救ってくれるのは「物語」なんだなと思う。