前回書くと宣言した分です。
2ヶ月前の話にはなるのですが、「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」を見ました。結構有名なゲーム・アニメなので、見てる人も多いと思います。自分は今回が初見でした。
軽く説明を載せます。
2009年に発売されたゲームで、口コミで人気を博し、2011年にはアニメ化をされる。ゲームの続編も複数制作され、映画化、アニメ第2期も果たす。
内容は科学アドベンチャー。主人公たちは偶然タイムマシンを作ってしまうが、それがキッカケで大きな事件に巻き込まれていく…というもの。
説明以上(間違いがあったら優しく指摘してください)
今回自分が履修したのは以下の通りです。履修順。あ、目次にあるのは全部ネタバレ有なので注意。
- STEINS;GATE(アニメ)
- STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん
- STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム
- シュタインズ・ゲート ゼロ(アニメ)
- STEINS;GATE ELITE
- 劇場版STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ
- 終わりに
上記をだいたい8日間で履修しました。あの一週間はほぼシュタゲ漬けでした…
ちなみに、アニメのSTEINS;GATEを見始めた日は10月15日でした。この日はなんと、初代STEINS;GATEの発売日です。つまり記念日です。後から知って、すごく嬉しかった…
補足すると、シュタゲ11周年ということでネット配信を期間限定でやってたんですよね。ネトフリで見ました。
さて、ここからは感想です。ネタバレ抜きとネタバレ有りの両方を書きます。
まずはネタバレ抜きから。(ネタバレ抜きなので短いです)
まず、とっても面白かったです。
自分はもともと科学方面に疎いので、劇中で説明があったタイムマシンの理論等はよく分かっていないです。今はもう何を言ってたかすら思い出せないですね。それでも、この作品は楽しめました。科学方面の知識があった方がより楽しめるとは思いますが、無くても大丈夫です。特にアニメはキャラ同士の人間関係により重点を置いているので、個人的にはアニメ版から入るのをお勧めします。
あと、自分は紅莉栖派です。回を重ねるごとに惹かれていく感じが良きです。
さて、ここからはネタバレ有りの感想です。
作品ごとに分けて書きます。
STEINS;GATE(アニメ)
はじめに「STEINS;GATEは初見」と書いていたのですが、9話のED入りだけは事前に知っていました。フェイリスがDメールを送って、秋葉原がオタクの街から電気街に戻ってしまう所ですね。
このアニメの演出がすごい!的なYoutubeのまとめを見た時に、唯一唸ったものだったのでよく覚えています。
何が良かったのか何度も考えて、結論としては1.世界が変わったことに気がついた瞬間に一気に盛り上げられるエンディング曲、2.ズームアウトだけされる扇風機とオカリンに合わせてぐるんぐるん映される秋葉原の街並み、この2つかなと思います。
1については、たまに見かける演出ですよね。最近だと「十三機兵防衛圏」のタイトル画面がまさにこれでした。PRESS ANY BUTTONが出ている画面ではBGMがインストゥルメンタルに近いですが、ボタンを押すと歌がハッキリ聞こえるようになります。
↑21秒ごろ切り替わります
すっかり脱線しましたが、シュタゲ9話の場合も同じですね。それまでBGM程度にしか聞こえなかったエンディング曲が、場面が変わると同時に一気に前面に出てくる感じです。
こういう演出が自分好きなんですよ…
2は対比ですね。変わってしまった周囲の環境と、唯一変わっていないオカリン…という。変わっていないオカリンは慌てふためくのに、扇風機はズームアウトしかされないというのが、事実は揺るがないって感じがして良いですよね。
9話EDだけで長々と書いてしまいましたが、この場面はそれくらい好きです。
ストーリーは序盤から引き込まれましたね。ゲルバナやゼリーマンの辺りは食いつき気味に見てました。
ただゲルバナが出来上がる原理は未だによく分かっていなくて…
ゲル状になるのは(原理は理解できないけど)分かるんですよ。それと、房からちぎったはずのバナナが元の房に戻るのは、○時間前の状態に戻ろうとしたから…というのも何となく分かります。
けど、なぜそれがラボの机の上にあるのかが分からない。仮に120時間前=5日前のバナナに戻るなら、それはスーパーや集荷場などに行くのではないかな…と思っています。
分かりやすい解説募集です。
あとは、最後に紅莉栖を選んだのが結構意外です。オカリンはずっとまゆりのことばかり考えていたので、オカまゆなんだろうなと思いながら見てました。
でも、繰り返しにはなりますが、だんだん紅莉栖に惹かれていく様子を描いているのが良かったです。オカリンの白衣を縫うシーンとか特に。
最後に真相が判明した所も良かったですね。中鉢博士=紅莉栖の父が分かった時と、その後刺してしまう所は、思わず「あー、そうだったのか」と口にしていました。その後のオペレーション・スクルドも(思う通りに進まなかったとはいえ)いい作戦だなと思います。
それと「トゥットゥルー」はシュタゲの台詞だったんですね。ドラマ「民王」で使われていたのをよく覚えています。SHARPのCMでも使われていましたし、汎用性が高いですね。
STEINS;GATE 比翼恋理のだーりん
シュタゲ外伝…というよりも、ギャルゲーですね。まゆり・紅莉栖・ルカ・フェイリス・鈴羽・萌郁の6人との甘々なストーリーが楽しめます。
ゲーム版シュタゲも個別エンドがありますが、萌郁だけは無かったので、萌郁ファンはこの作品で昇天したと思います。ちなみにギャグ回です。
なお、萌郁はこの作品でかなりはっちゃけてます。劇場版もなかなかだったので、外伝に強いタイプですね。
ただ、この作品で一番良かったのは萌郁ルートではないです。
まゆりルートです。
先程「紅莉栖派」と書きましたが、あれは本当です。この作品での紅莉栖も良かったですが…
この作品のまゆりルート「星屑のデュプレット」は破壊力が段違いで高いです。
もともと、まゆり→オカリンはかなり意識しているじゃないですか。けど、オカリン→まゆりは妹のようにしか思っていない。だから今まで幼馴染の関係でしかなかったわけですが、オカリンがまゆりを女性として意識したら…?というifストーリーがこのルートです。
ちなみに、まゆり以外のキャラは簡単にルートに入れるのですが、まゆりだけは原作の紅莉栖エンドのようにいくつか手順を踏まないとルートに入れません。いわゆる隠しルートですね。それだけスタッフの本気が伺えます。
このルートは起承転結がすごくキレイなんですよね。
起:オカリンがまゆりを意識し始める、承:2人の関係をさらに一押しするイベントが起こる、転:急に会えなくなる、結:結ばれる
ざっくりこんな感じです。ネタバレ有りとは書きましたが、詳細は出来ればご自身で確認してください…良いので。
STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム
こちらも比翼恋理と同じくシュタゲ外伝ですが、雰囲気はオリジナルに近く暗いです。最初のストーリーから容赦ありません。
特徴としては語り手がメインキャラ全員という点ですね。紅莉栖やまゆりに限らず、ダルやフェイリス、ミスターブラウンや綯様まであります。雰囲気は暗いと書きましたが、ストーリーによってはギャグ回もあったりします。
お気に入りはミスターブラウンが語り手の回ですね。ギャグ回。宝くじで一等が当たり、ビルを改装することを決める…という話です。
↑新・未来ガジェット研究所
ミスターブラウンの親バカっぷりが全面に押し出され、(珍しく)ラボメンたちを振り回すところが良いですね。綯の女性陣との交流も良きです。そして、ギャグで押し通すかと思えば最後は感動させてくる…と、なかなか演出がニクイ内容にもなっています。ある意味、一番こうなったらいいなってENDでした。
とはいえ、先述したように暗い内容は多いです。比翼恋理の後にこれをやるとすごくシンドくなります。(体験談)
シュタインズ・ゲート ゼロ(アニメ)
アニメ化もされたシュタゲの外伝。今度ELITE版が出るらしいですよ。
「もしも紅莉栖を救えなかったら…?」という設定のパラレルワールドですね。オカリンが基本絶望状態なので、あの厨二病が見れず寂しさを感じます。
新キャラとして比屋定先輩やレスキネン教授など紅莉栖関連のキャラがたくさん出てきて、この人達がなかなか良いキャラをしてます。比屋定先輩と紅莉栖の二次創作をたくさん読みたい…
ただ、ストーリーはあまり好きではなかったりします。(注・アニメ無印β版は見てません)前半の掴みは良いのですが、後半になるにつれて「この設定いる?」というのが出てくるんですよね。
特に比屋定先輩が作ったタイムリープマシンが失敗して、オカリンが未来で目を覚ます辺りですね。フェイリスや先輩が歳を取っても見た目変わらないのとか、ルカ子が死ぬ場面とか、3000回以上タイムリープする所とか、全体的に取ってつけた感じがします。
タイムリープについては、ゲーム版シュタゲで某人がタイムリープした回数よりも多い、つまりオカリンの紅莉栖への気持ちは某人の復讐心より強いんだ…っていうのを描きたかったのかなと思っています。でも、わざわざそんな場面を描かなくても、オカリンの想いの強さはみんな分かってると思うんですよね。ルカ子が死ぬのもわざわざあの場面にしなくても、「みんな死んでしまった」と分かれば同じ気持ちになると思いますし、演出のために殺された感が拭えません。
極めつけはまゆりのメールです。オカリンを立ち直させるために引っ叩いてというやつですね。これは後述する劇場版にもあるのですが、「無印でのあの場面は、実は未来でこんな行動をしてたからなんです(デデン!)」というのが好きじゃない。もちろんifストーリーだというのは分かっているのですが、公式でそれをされると萎えるんですよね。
なんというか、まゆりがオカリンを引っ叩く場面って「あの時(2010年)のまゆり」が、こんなオカリンは見たくないと"自発的に"考えて動いたものだと思っていたんですよ。だからこそ、それを未来からの改変でと言われるとモヤモヤします。幼馴染としてずっとオカリンを思ってきたからこその行動じゃないんかい、と。
いろいろ思うことはありますが、オカリン復活の場面とかは熱いですし、嫌いではないです。
STEINS;GATE ELITE
シュタゲ原作をアニメ版の映像でリメイクした作品です。なので、huke氏の絵は出てきません。あの絵柄がかなり好きなので、いつかオリジナルの方もやりたいな…
内容はほぼアニメ準拠で、違いは各キャラの個別ENDが有るくらいですね。アニメ見てすぐにこれをプレイしたら、あまり違いが分からないですね。(体験談)
ただ、科学の話はゲームの方がより深くなっています。その方面の話が好きな人にはオススメですが、自分は理科がとても苦手なので…
↑科学話の一例
個別ENDについては、アニメでは萌郁と綯のあれこれがバッサリ切られてたので、こっちで見れて良かったです。良かったというのは、この後に劇場版を見た時に、その場面が出てきたんですよね。もしゲームを先にやっていなかったら、あの場面が分からなかったと思います。
そうそう、ELITEには4℃(シド)が出ません。オリジナルには登場しますが、アニメでは(尺の都合で?)声だけの登場となり、アニメ準拠のELITEでもカットされました。
あと、メインテーマの"GATE OF STEINER"がすごく良いですよね。ピアノ版→通常版と聞くと悲壮感が増します。
劇場版STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ
2013年公開のシュタゲ劇場版。アニメ無印版のその先を描いた作品です。PSストアにあったので観ました。500円くらい。
評価としては…微妙です。面白くないわけではないのですが、気が付いたら終わっていました。これは(映画の良し悪しとは関係なく)盛り上がる場面が無いことが一因かなと思います。戦闘シーンみたいな強烈な場面が無いですからね。制作スタッフがそういったシーンは不要だと判断したのではないでしょうか。
設定は好きです。あれだけ時間移動したオカリンに対して、何の影響も残ってないのは違和感がありますから。
終わりに
久々に長めの文章を書きました。分けて書いていたせいで随分時間がかかってしまいましたが…
シュタゲは語りたくなるんですよね。タイムマシンの原理は実現可能か?とか、誰派?とかですね。作り込まれた作品だからだと思います。
もちろん気になる所はありますが、それを補って余りある良い作品です。
最近はほとんどアニメを見ないので、こんなに一気に見たのはまどマギ以来です。なので、7年ぶりくらい?
暗い話も多いですし、たくさんの人に勧められる内容ではないと思いますが、ハマる人はとことんハマると思うので、興味がある人は是非見てください。たぶん来年の秋ぐらいに12周年記念でまた配信するんじゃないでしょうか(超適当)
そんな感じです。以上。