tanojinの日記

昔は毎日書いていました。今後は不定期更新です。アフィリエイトをするつもりはありません。

ファイアーエムブレムヒーローズの話 ガチャと高難易度編

2017年2月に配信開始した「ファイアーエムブレム ヒーローズ(以下FEH)」を毎日欠かさずプレイしている。漆黒の騎士が手に入るパック(480円)だけ買ったが、基本的には無課金プレイだ。時間だけは費やしているので、数えたら星5キャラが130人(ダブり除く)いた。そのくらいはやり込んでいる。

しかし、ここ一週間ほどなかなか手につかない。ログボは手に入れているが、そこから進まない。ホーム画面を見ると疲れてしまう。

原因は主にガチャだ。伝承英雄ガチャで大爆死してしまった。120個ぐらい使って、出たのは既に持っている英雄1人のみ。それ以外の星3・4キャラもスキル継承キャラとして欲しい英雄が全く出ない。悪いパターンだ。やる気がものすっごく削がれた。

伝承英雄ガチャは恒常のガチャに比べて星5キャラが出やすい。基本が8%の確率だし、もし外れても0.5%ずつ上昇してくれる。なので、先月くらいまでは2~3人くらい新キャラを引けていた。今まで運が良かっただけで、たまたま今回は運が無かった。そう割り切れたらいいのだが、そう思えないのがガチャの悪い所だ。どうしてもイライラしてしまう。そして、「外れ」のキャラにヘイトを向けてしまう。

自分はもともとファイアーエムブレムシリーズが大好きで、登場するキャラにも愛着がある。なので「外れ」キャラにヘイトを向ける事は、はっきり言ってしたくない。一応、原作でのそのキャラの思い出を考えるといった対応策はある。でも、こう思ってしまうのはFEHガチャの悪い部分だよなと思わずにいられない。

 

さて、もう1つ嫌な話をしたい。新難易度「アビサル」だ。リリースしてかなり経ってから難易度「インファナル」が追加され、マップによっては文字通り悲鳴を上げながら挑んできた。「邪竜の応身ルフレ」は30回くらいやり直したんじゃないかな… そのさらに上をいくのが「アビサル」である。

何が嫌かといえば、覚醒のルナティックモードを思い出すからだ。敵のステータスを極端に上げた結果、DLCの育成マップを使わなければクリアが難しいとか、一番難しいのが2章とか、リザイア地雷とか、極端なプレイ方法を要求されたモードだ。これが何故非難されたのか運営陣は思い出さなかったのだろうか。ifの暗夜ルナとか良かった(終章除く)のに、なぜまた同じ道を往くのか…

どのゲームにも言えると思うが、時間が経つにつれてプレイ人口は減ってしまうので、コアなファンたちにより沢山課金してもらわないと稼げないのだろう。そのためにも課金前提のシステムを作らなければいけない。実際、この前のアプデでは闘技場のシステムが変更されて、より重課金者向けのシステムが追加された。そういった仕組みを作るのは結構だが、課金を快く思わない層がいることも運営陣はよく考えてほしい。クイズマップが良かったから期待してたんだけどね… というか、何の告知もなく「アビサル」が追加されたのが少し気になる。

いろいろFEHの運営陣には言いたいこともあるが、今日はこのくらいで。

それから、イレースが新英雄として追加されたら迷わず課金するつもりなので(無料で引けたら別)、その辺りをよろしくお願いします。

広島の街並みも(オタクにとって)変わっていく

ここ数日、八丁堀と紙屋町の付近にて「閉店」や「OPEN」といった言葉を多く見かけたので少し紹介。ただし、アパレルショップの入れ替わりではなく、アニメやゲームに関わる施設についてだ。

ちなみに、八丁堀・紙屋町とは広島の中でも特に人が集まる場所だ。自分の周りで「市内」というと、だいたいこの辺りを指す。観光名所として原爆ドーム広島城があり、商業施設としてそごうや三越などがある。

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↑地図で見るとこんな感じ

本通商店街のちょうど横断歩道沿いにあり、人の往来も激しい場所に立地していたソフマップ広島店。8月26日にまさかの移転である。移転先は広島駅前のビックカメラとのこと。

その日偶然立ち寄っていたのだが、いつもならエスカレーター沿いに並んでいる看板が全く無かったので不審に思うと、ポスターにて告知があった。BDを買ったり、中古品で掘り出し物を見つけたこともある場所なので残念だ。思い返してみると、去年くらいに3階部分が閉鎖されて商品数も減ったので嫌な予感はあったが…

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ソフマップで買った掘り出し物。当時まどマギに熱中していた。

八丁堀にあったゲームセンター。改装工事に伴い、8月31日で閉店である。ボーリング場もあるが、こちらは残るとのこと。

今年の3月にセガが新しく本通りに開店したので、タイトー・ラウワン・セガがそれぞれ近くにある状態になった。どこに行きたいかその日の気分で選ぶことができる、的な。アミューズメントパークワールドは少し離れた場所にあるから不利だったのかなー…

驚安の殿堂。以前はヤマダ電機だった建物。ドンキになった当初はB1階がゲーセンだったが、今は中古ショップに。そして3月には「黒猫メイド魔法カフェ」が5階にオープン。行ってない。よく分からないのが、袋町にも「黒猫メイド魔法カフェ」があること。店じゃなくて店員が売りの商売ではあるが、近すぎる… というか、広島の黒猫メイドカフェといえば数年前の火災事故があるので、もう二度と広島にはオープンしないと思っていた。

それから、ドンキ5階にはVRのゲームバーが9月末にオープンするとのこと。料金はどうなるんだろう。アウトレットのゲーセンにある施設はとても高いから、なんとなくこっちも割高になる気がする。それより、VRゲームもいいけど、スマブラができる施設をだな…

 

 

最近変わったところだとこんなものかな。あとはサンモール4階の中央書店がアニメイトビルの4階に移動してたり、ホビ〇テがFEサイファの取り扱いを終了したりだとかそんな感じ?

どうでもいいけど、アニメイトは今の「アニメイトビル」よりも、昔の1Fと2Fに分かれていた頃の方が好きだった。友達とアニメにドはまりしていた頃だったから思い出補正が強いのだ…それから、虎の穴も絶対前の場所の方が行きやすいでしょ…

続ライネルの話

ブレワイにて少し前からライネル討伐をしているが、今日ついに槍装備のライネルをノーダメージで倒すことができた。やったね。(ただし、1回ダルケルの守りが発動してしまったので、真の意味でのノーダメ討伐はまだ遠い)達成感を持てるのでライネル討伐はやっぱりオススメ。

武器は王家の剣×2と王家の槍と王家の弓の王家シリーズ。ヒノックスから奪ったやつ。防具は英傑の服と雪除けシリーズ。北タバンタ雪原のライネルだったので。

槍装備で気をつけていたことのメモ。

ダッシュ薙ぎ払いor突進→回避ジャスト出来る。薙ぎ払いはギリギリまで引き付けてから、突進は気持ち早めのタイミング。仮に攻撃を受けても全回復している状態なら一発は耐えれる。

・飛んで衝撃波→その場から離れる。攻撃範囲がかなり広い。死なないけどめっちゃ削られる頭おかしい攻撃。

・その場で爆発→離れながら弓でヘッドショット。3回外したらすぐに盾をかまえてバク転。とはいえ諦めなければなんとかなる。

・火炎球→横跳びでもかわせる。最後の一発はなぜかガードジャストしやすい。

 ・弓→近づいて槍に切り替えさせる。絶対に弓のまま戦わないこと。死ぬ。間違いなく死ぬ。

※剣もしくは大剣装備のライネルはガードジャストがまだできないので割愛。

 

確認のため槍ライネルをもう2体ほど倒してみたが、今度はどちらもダメージを受けてしまった。しかも大半が上記に載せてない「蹴り飛ばされる」攻撃という情けない始末。(ダッシュ薙ぎ払いの時に体の方にある判定)ミファーのお世話にはならなかったけども…

ライネル素材がまだまだ足りないのでこれからも倒し続けるが、手持ちの武器がすぐに無くなってしまうのが難点。木の矢も減り方が激しい。さっき確認したら残数3本だった。これらが改善されたらペースを早められるのだが…

それにしても、ライネル…楽しいなぁ…

ちびまる子ちゃんから学んだこと

さくらももこさんが亡くなった。

スマホを見ていた父親がいきなり「さくらももこ死去」と言ったが、「しきょって何だっけ?」と理解が追い付かなかった。TLを見たら皆が呟いているのでようやく実感できた。最近のブログなどは読んでいなかったが、「宝石物語」を読んでいたので元気な人というイメージが勝手ながらあった。それに両親と年齢がほとんど変わらないので…想像すらしていなかった。ご冥福をお祈りいたします。

 

なんか、さくらももこさんの代表作「ちびまる子ちゃん」の印象的な話について語りたい。お寿司の回だ。調べたら「まる子 お寿司屋さんに行く」という話だった。

話の内容は題名の通りだが、あえて言うなら友蔵がお金に苦労する話だ。まる子が高級ネタばっかり頼むので、友蔵は安いしめ鯖をずっと食べている。ここでの友蔵の描写がとても上手くて、まる子の手前表面的には太っ腹な所を見せているが、心の中では何度もダメージを受けている。終いには戦車で撃たれる。ここまで読んで「絶対に人には高いものをねだるまい」と思った。ただ、それはこれから頼むものに対してであって、目の前にスーパーの寿司セットなどがあれば迷わず好物のイクラを奪っていた。一体何を学んだのか。

というか7万5千円もしたのか。読み直して分かる料金の凄さ。7万5千円の料理とか見たことないわ…

念の為まる子をフォローしておくと、もともとは彼女の誕生日が近いから友蔵が祖父として何か買ってあげようと言った所から始まる。最初こそまる子も遠慮してトランプ程度にしようと思っていたのだが、友蔵が「なぜもっと本気でほしい物を言わんのじゃ」というからローラースルーゴーゴーを買ってもらい、寿司屋に連れて行ってもらったのである。

結局、花輪君来店など予想外の出来事が立て続けに起こって、お金が足りなくなりローラースルーゴーゴーを返しに行く所で話は終わる。ここから、目算は外れるから余分にお金を持っていた方がいいということも学んだ。(今はATMとかあるけど)でも、7万5千円はどうやっても予想できないので仕方ない。

そういえばまる子とお姉ちゃんと両親でフランス料理を食べに行く話もあったな。あれも高いものはとことん高いことと、目算は大体外れるということを教わった話だった。。

思い出せばちびまる子ちゃんから学んだことは絶対にまだまだあるはずだ。エッセイも読み始めたばかりである。とても残念だ。

無職の声量

無職になって3ヶ月が経つ。

その間積極的に外出していないため、実家に引きこもる毎日だ。週に2〜3回外に出るペースと思ってくれれば良い。(スーパーなどは除く)多少憧れのあった生活だが、今はできるだけ早くこの生活から抜け出したい。

語弊のある言い方かもしれないが、引きこもり生活はデメリットの方が多い。お金がかかることを避けるため、必然的に出来ることが少なくなる。趣味の旅行も行かなくなった。結果家でゲームをずっとしているのだが、それもなんだか張りがない。

そんな中あることに気が付いてしまった。他人と話す時に声が出ない。親や友達と話す時は普段通りの声量だが、それ以外の他人だと途端に下を向いて声が小さくなっている。現在の状況に対して引け目があるから…だとは思う。

声の大きさについては、敬愛するカレー沢薫氏(作家)も

無職になると人との会話が激減してしまい、3日ぶりに発する声が、面接 本番での第一声ということも珍しくないのだ。それは、か細く、小さく、そして、喉に思いっきりなにかが絡んだ声だった。

—「負ける技術」(カレー沢薫、2015、講談社)より引用

と言っている。最後の「喉に思いっきりなにかが絡んだ声」とまではいかないが、声が全然出てこないといった体験は既に何度かした。話したいのに声が出せない→相手とコミュニケーションが取れないという流れとなる。

もともと他人と話すのは得意ではないが、ニートになる前は営業マンとして会話することを生業としていた身である。カレー沢氏のようにはならないだろう…と思っていた時もあった。

とりあえず、今は声を出して相手と話すことをずっと意識している。話すときには顔を上げることも意識している。そうでもしないと、自分のような社会人男性は人と接する機会が無いため、他人との話し方を本当に忘れてしまう。

なので、就職すれば解決する。悲しいが、それが運命なのだ。。。

同人界でこの先生きのこりたい!!(蛙山芳隆・2018)を読んで

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今回は同人誌の感想です。

サークル名「世間の片隅」にて活動されている蛙山芳隆さんの同人誌です。艦これやアズレンのR18本もたくさん描かれている方ですが、この本は一般向けなのでご安心を。

もともとは5月に開催されたコミティアで販売*1された作品です。でも行けなかったので、先日メロンブックスにて購入。ラスト1冊だったのでギリギリでした。

 本の内容

著者の蛙山さんが同人活動を続けるために考えた戦略についての本です。初めての即売会で悔しい目に遭い、これからについて「働いていた時の経験を活かせないか」と考えた時のことが紹介されています。

登場するのは「アイドマの法則(AIDMA理論)」。以下、現代カタカナ語辞典より引用。

消費者が製品を買うまでの心理過程を表した広告の基本原則。Aは注目(attention)、Iは興味(interest)、Dは欲求(desire)、Mは記憶(memory)、Aは行動(action)の意味。

作品の質も大事ですが、まず興味を持ってもらえなければ手にすら取ってもらえない、というのがあると思います。じゃあ興味を持ってもらうにはどうすればいい?そもそも興味を持ってもらうには知ってもらわなければいけないし…ということを考えられています。

他にも「ランチェスターの法則(戦闘と勝敗についての法則)」などが紹介されており、それらを同人活動に当て嵌めつつ解説しているのでとても分かりやすいです。

絵柄もいいんですよね。SD化されたキャラが特徴的ですが、特に蛙山さんの場合は独特で味があります。*2この作品に限らず、一目見て「あ、蛙山さんの絵だ!」って分かるんですけど、なぜなんでしょう? ちなみに、自分のお気に入りは今回だとヘッドスライディングしている場面です。

 感想

同人誌で自らの経験を書く人って珍しいと思うんです。それこそ最近ならツイッターで体験談等を描く人は多いですが、それを1冊の本にしている人はそんなにいない…気がします。(同人誌即売会ほとんど行ったことがないので断言できない)

なので、同人作家さんの考え方を知れる良い機会になれたし、蛙山さんの戦略は自分にも当て嵌めて考えられました。特に今はこのブログがありますからね…でも戦略より先に質を上げないと…

 「好きなことをやりたい!」って人に特にオススメです。好きなことをして生きていくってすごく良いですけど、現実の問題(在庫とか)は無視できない。現実に立ち向かうための戦略を学びつつ、好きなことも頑張る勇気を貰えます。

 

 

最後に一つ思ったんですけど、同人誌を紹介するときって発行所もちゃんと書いた方がいいんですかね…?もし、書くのだとしたら印刷会社の「(有)ねこのしっぽ」になるんですけど、そこの所どうなんでしょう?

 

リンク

www.pixiv.net

*1:結局メロンで「販売」されていたものを買ったので「頒布」は使いませんでした。「頒布」「販売」についてはこちら参照。

「コミケでは販売ではなく頒布でなくてはいけない」はデマ(追記アリ) - Togetter

*2:偉そうに書いてますがよく分かっていません

君たちはどう働くか(今野晴貴・2016・皓星社)を読んで

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自分は現在無職である。昨年の4月に新卒として入社し、今年の5月に退職した。そこはいわゆる「ブラック企業」で、見切りをつけて退職をした…という次第だ。

そんなわけで求職活動中なのだが、あまり動けていないのが現状だ。またブラック企業に入ってしまったらどうしよう…こんな思いはある。動くのがなかなか難しいので、とりあえず本屋の就職コーナーに行って出会ったのがこの本だ。

著者について

今野晴貴さんといえば、POSSEの代表の人だ。労働問題を取り扱うNPO法人で、テレビにもたまに出演する。また、「ブラック企業」という言葉を日本に定着させた人物でもある。

著作のうち「ブラック企業2」は読んだ。事例として取り上げられた中堅不動産会社の話はよく覚えている。洗脳研修と長時間労働が行われており、そのうち「どうしても眠い時は携帯でタイマーを5分セットし、トイレで寝る」という事例が紹介されていた。恐ろしい。

本の内容

さて内容だが、まずこの本は自己啓発目的に書かれたものではない。働く上での知識やルールを学ぶもの、言ってしまえば働くことについての「勉強」のための本だ。著者が強調されていることを引用すると、

 おもに中学生のみなさんが仕事や社会の仕組みを知ることで、社会に出てから賢く働けるような知恵を身につけてほしい

 である。そう、この本は中学生を対象にした本だ。ただし、高校生や大学生、社会人が読んでも役に立つことが書いてあるため、あくまで「中学生でも分かりやすいように書かれた本」だと思ってくれればよい。

この本で学べることを大まかに言えば、「働く意味」「働くルール」「アルバイト・就職先の見つけ方」「労働の現状」だ。この中から「働くルール」と「アルバイト・就職先の見つけ方」について取り上げよう。

働くルール

まず、働くルールというのは<労働法>のことだ。労働基準法とか労働組合法とか。多くの人が会社に雇われて働いている現代、労働者は経営者に使い潰されないように働く必要がある。その労働者を守るためのルールが労働法なのだが、これはあまり学校の勉強で習わない。せいぜい労働三法や労働基本権について学んで、「これからどのようなことに気をつけて働いていけばいいですか」的な記述問題を解いて終了だ。(※個人の偏見が入ってます)労働問題ばかりに時間をかけられないというのが社会の先生が思っている所だろうが…それはともかく、1つ問題を出してみよう。

 

「飲食店でアルバイト中にうっかり皿を割ってしまいました。1枚割ると500円給与から天引きされます。この罰金制度は違法でしょうか?」

 

答えは「違法」だ。詳しく知りたい人はアルバイト先での罰金、どう対処すればよいのか?(今野晴貴) - 個人 - Yahoo!ニュースなど読んでもらえれば。自分の前職でもこんな感じの罰金制度あったんですよね…みんな(本心はともかく)受け入れてたな…

もう一つ、覚えておかなければいけないのは労働者には「権利」があるということだ。これもここまでは学校で習うのだが、権利は行使しなければ効果がないこと、及び権利の使い方は習わない。残念ながら、自分は前職について何らかの権利を行使するつもりはないが、もし他の誰かがあの会社を訴えた時は手助けできればなー、と思っている。(他力本願)こんな考えになるのはどこまで権利が有効なのか分からないから。なので、権利の行使を考えた時は今野さんや労働法の専門家に一度尋ねた方がいいのだろう。なお、この本の末尾に「困ったときには、ここに連絡しよう!」というページがある。

アルバイト・就職先の見つけ方

今の自分が最も興味ある部分なのだが、どちらかといえば「アルバイトの見つけ方」の方が中心だ。就職については非正規問題についてや職場トラブルが主である。中学生に向けて書いてある部分もあるので仕方ない。

見つけ方といっても、それは「ブラック企業に入らない」方法だ。アルバイトの見つけ方で面白かったのが、「下見をして人がたくさん働いているか確認すること」という方法だ。もし人手不足であれば、働くメンバーは固定化されて辞めるのが難しくなってしまう。特に学生バイトは都合よく使われるので、それを防ぐために確認することは大切だ。

就職の場合、求人票と契約書で内容が違うことに気をつける、困ったら第三者に相談するなどなので、「ブラック企業に入らないにはこうすればいい!」ということが知りたい人には向いていない。あくまで「勉強」のために知識をつける本なので。

ただ「勉強」のための本であるということは、基礎がしっかり詰まった本だとも言い換えられる。働いていて訳が分からなくなった時に、落ち着いて自らの状態を見直すためのガイドブックにもなりえる。

総評

一から労働について学ぶ人(なのでメインは中学生~高校生)には最もオススメできる。少し話は逸れるが、今の中高生も「ブラック企業」という言葉は知っている人が多いと思う。「なんとなく働きたくない会社」という認識はあると思うが、「なぜそんな企業に入社してしまうのか、入ったらどうすればいいのか」まで説明できる人は(申し訳ないが)あまりいないと思う。決して悪い事ではないのだが、「ブラック企業」という言葉だけが流行ってしまってるなーと感じるところだ。労働はこれからの人生に絶対ついてくるものなので、もし不安があればこの本を是非読んでもらいたい。不安が無くても読んでもらいたい。

では、社会人にオススメできないかと言えば、そんなことは決してない。社会人には「手元に置いておくと安心できる本」といえる。繰り返しになるが、この本の末尾には困った時の連絡先が書いてある。「手助けしてくれる人の連絡先が書いてある」と思えば少し安心できるのではないだろうか。働くことについて基礎の部分から見つめ直すこともできる。その意味ではお役立ちの本だ。

自分は退職後に読んだので、読むべき時期を完全に間違えているが、それでも働くことを問い直すきっかけになった。特に労働法については「働くのなら学ぶべきだよな」と思えた。知らないままだと会社からいいように使われ続けるだけだし。次はどんな会社に入るかわからないが、気持ちを新たに頑張っていきたい。願わくは、この本で学んだことを行使しないような会社に入りたいものだ。